子どもの居場所

【居場所】ごはん処 おかえり

居場所の基本情報

  • 開催場所:豊中市庄内西町3-10-26
  • 開催日時:火曜定休、9時~18時まで(他の時間は要相談)
  • 参加費:無料
  • 参加受付方法:随時受け入れ可能
  • 対象者:子どもから中高年、高齢者

ひとことメッセージ

ネットやメディアで取り上げられた《ごはん処おかえり》を運営、主宰しています。シングルマザーや様々な背景を抱える子どもたちのしんどさ、貧困に寄り添うための活動を行なっています。通常は飲食店(保健所登録済み)としてそこから相談を拾い、親や子どもと繋がり、関係機関に繋げるというこれまでにないスタイルの多世代型地域食堂も併せ持ち、新しい形の親支援と子ども支援を同時に行います。

運営団体

  • シンママ応援団とよなか

外部リンク

  • ホームページ・SNS:

アクセス

  • 電話番号:080-5319-1368
  • メールアドレス:himawari.blog0901@gmail.com
  • 担当者:上野敏子

訪問レポート(2020年12月)

目の前の人に向き合う。自分で頭を打ちながらも、進み、発信する

いこっとのWEB制作担当兼ライターの寺戸(てらど)です。

今回は、庄内で「多世代型地域食堂おかえり」を運営されている上野さんにお話しを伺ってきました。

新聞、テレビなどメディアにも取り上げられることも多い上野さん。Facebookなどでも積極的に発信を続けられています。その発信の裏側には、目の前のしんどい人を原点にして、子ども食堂をはじめとした市民活動を継続可能なものにしていくという、上野さんの強い想いがあることを、インタビューをしてひしひしと感じました。

想いだけでなく、庄内こども食堂バル、お福分け券など様々な実践を続けておられる上野さんの活動について、詳しく聞いてきました。

おかえりの看板。

スーツでホームレス支援、はじめは何もわからなかった。

てらど
てらど
普段Facebookでの発信やテレビでもお見かけしているので、初めてという感じがしないのですが(笑)、はじめまして。今日はよろしくお願いします。

まず、上野さんがどうして支援に関わるようになったか、教えてください。

上野さん
上野さん
最初は、扇町公園でホームレスの方たちへの炊き出しをしていました。今の活動でも、この時の経験が土台になっていて、【食べること】、とりあえずお腹いっぱいになることの重要さを知りました。
てらど
てらど
どのようなきかっけで、ホームレス支援を始められたんですか?
上野さん
上野さん
きっかけは単純に興味があったから、なんです。最初、このおっちゃんたちはどうやって生活しているんだろうと、【テレビの中だけの世界】でした。

ただ、まず知ることが大事だと思って、曜日と回数だけ決めて訪問していました。右も左もわからなかったので、スーツを着ていっていました(笑)そら警戒されますよね。

てらど
てらど
スーツですか!?それは…確かに警戒されそうですね(笑)上野さんにもそんな頃があったんですね、意外でした。
上野さん
上野さん
おっちゃんたちには『どこの店の子や!?』と言われました(笑)

夏になって、さすがに暑いのでTシャツ・ジーパンで訪問するようになって。スーツは無駄だったと気づきました(笑)ただ、そうやって自分で頭を打って初めて気づくこともあるんです。

おかえりの店先。この日も【お福分け券】が数枚貼ってありました。

福祉制度から漏れていく人たちに支援を届けたい、おかえりを始める

てらど
てらど
ホームレス支援を経て、この多世代型地域食堂へ活動を移されていくわけですが、遍歴を詳しく聞かせてください。
上野さん
上野さん
豊中市での子ども食堂ネットワークの事業にも関わっていました。その中で、本当にしんどい子が居場所にこれなかったりする現実があったり、しんどいママたちの声が聞こえるようになってきて。

ホームレス支援の話でも触れましたが、私の基本軸は【食】。うだうだ言わんでいいからとりあえずお腹いっぱいになろう、と。そこから【おかえり】が始まりました。

てらど
てらど
とよなか地域創生塾という地域の課題解決を担う人材を育成する活動にも参加されたと伺っています。
上野さん
上野さん
実は、豊中での活動でいうと年数は浅いんです。とよなか地域創生塾には、色んな想いを持っている人が集まっていました。そこで初めて、豊中では市民活動が盛んだと知りました。

「じゃあ、自分には何ができる?」と考え、やりたいことを活動内容としてまとめていったのですが、多くの人に、興味を持ってもらうことができました。

そこでも感じたのが、やっぱり自分で動いていくことが大事だな、ということです。自分で動いていけば、周りも応えてくれる。ただぼーっとしていても、自分の道は開かないと思います。

店先にある100円総菜。大体、すべて売り切れるそうです。

フットワークの軽さ、アイデアを自分で試してみる

てらど
てらど
お福分け券、とても面白い仕組みですよね。

※お福分け券とは?:お福分け券は、支援者からいただいたお金を使って発行されていて、1枚で1回定食を無料で提供しています。1枚ずつ、店先のコルクボードに貼られており、誰もが使って、定食を食べることができます。

上野さん
上野さん
インターネットで色々調べ、いいなと思ったら実践しています。自分が動かないことには、いいか・悪いか、わからないので。やってみればいい。「痛い」かもしれないけど、やってみるようにしています。

お福分け券については、想いを「ペイフォワード」していく仕組みなんですよね。支援したいという想いも「モノ」になると、重さが消えるんですよね。より支援しやすくなる、そういった支援の受け皿を作っていくことも重要だと思っています。

100円総菜も、実はツールの一つ。しんどい人をキャッチすることができます。

てらど
てらど
100円総菜、採算は取れているのでしょうか…?
上野さん
上野さん
正直、採算は取れていないです。寄付があってなんとかまかなえている状況です。ただ、小銭を握りしめて来る方の姿を見ていると、止められないですね。

同じ100円でも、重みがあります

てらど
てらど
次々とアイデアを実践する活動力は、一体どこからきてるんでしょうか?
上野さん
上野さん
丁寧に考え過ぎてしまうと、失敗したときに大きなダメージを追ってしまいますよね。なので、実践して、もし失敗してしまっても、すぐに違うことを考えて実践するようにしています。
てらど
てらど
フットワークの軽さは、変化の激しい時代には重要になってきますね。

支援を集めるために様々な取り組みをされているのも非常に印象的ですが、メディアにも積極的に出演されています。

上野さん
上野さん
支援したいという人はいるが、その受け皿がないのが現状だと思っています。助成金を活用している団体も多いですが、助成金はすべての団体に下りるわけではありません。

でも、どの居場所をとっても、子どもたちには必要な場所なんです。

正直、おかえりはいつまで持つかわからないです。豊中市民が40万人いますが、きっと39万人は市民活動を知りません。自分たちの身内だけで盛り上がって終わるのではなく、市民活動はもっと表に向けて発信していかないといけないと思っています。

お福分け券。裏には支援者からのメッセージが記載されています。

居場所運営者へのメッセージ

てらど
てらど
最後に、居場所運営者の方へメッセージをいただけますか?
上野さん
上野さん
軸を持ってください。流されるだけ流されて行って、困ってしまうのは、目の前の当事者だと思います。

来てくれる人を原点にすること。来てくれている人の顔を見ること、そこが一番大事。毎日来る人でも変化がある、その変化に対して、何もしなければ居場所でもなんでもないのではないか、と私は思います。

真剣にやればやるほど悩みはつきません。ただ、終わりがないからこそ、面白いとも思います。声を上げることが怖い人はいると思いますが、実態をもっと発信していくことも大事。

市民活動を守るのは、自分たち市民だと思っています。

てらど
てらど
この「いこっと」も居場所運営者の想いや情報を発信していくことを目標としています、今日のお話は非常に参考になりました。ありがとうございました!
年末年始には、大人食堂、おすそ分けとしてお弁当や食材を配布されていました。

まとめ

おかえりの上野さんは、様々なアイデアを自らが実践、発信し活動を続けられています。

「自分で頭を打って気づくことがある」という、アグレッシブなスタイル。その根源にあるのは、目の前にしんどい人がいるという切実な想いにあると感じました。

支援しやすい受け皿を作っていくこと、それを発信し、見える化していくこと。

「いこっと」が目指している方向性とも一致しており、共感しながらお話しを聞かせていただきました。

上野さん、お忙しい中、ありがとうございました!