交流・体験等

【子ども食堂、交流・体験等】庄内西ドリームキッズ

居場所の基本情報

  • 開催場所:特別養護老人ホーム淳風とよなか内 地域交流スペース「夢日記」
  • 開催日時:子ども食堂 月1回(不定期)、イベント(不定期開催)
  • 参加費:100円~
  • 参加受付方法:随時
  • 対象者:主に地域の小学生

ひとことメッセージ

運営団体

  • 庄内西ドリームキッズ

外部リンク

アクセス

  • 電話番号:06-6335-0785
  • 担当者:特別養護老人ホーム淳風とよなか 山本智志

訪問レポート(2021年9月)

高齢者施設での地域交流を支える、チームの絆

いこっとコーディネーター兼ライターの吉永(よしなが)です。

今回は、庄内西小学校区にある特別養護老人ホーム淳風とよなか内の地域交流スペース「夢日記」で子どもの居場所づくりをしている庄内西ドリームキッズの山本さん、井上さん、小澤さん、山中さんにお話しを伺ってきました。

山本さん・井上さんは淳風とよなかの職員をされています。小澤さんは地域で子育て中のママのサポートするにこにこエプロンの活動を、山中さんは小学校でのPTA会長経験を活かして地域の子どもの見守りをされています。

それぞれ異なる立場で活動をされながら、地域の子どもたちを見守る温かい想いが共有されている「チーム」としての絆が見えてきました。

右から、山中さん、小澤さん、山本さん、井上さん

違いを活かし合うチームワーク

吉永
吉永
みなさま、本日はお時間を作っていただきありがとうございます。早速ですが、庄内西ドリームキッズ誕生のきっかけを教えてください。
山本さん
山本さん
3年前、淳風とよなか内に地域交流スペース「夢日記」を開設してから、施設に子どもたちが遊びに来るようになったのですが、ちょっとした喧嘩が起こったり、心配な子どもがいたり、だんだん施設の職員だけで子どもたちを見守るのが難しくなっていました。

何とか地域の方の手を借りれないか…と思っていたとき、にこにこエプロン小澤さんと、地域の小学校PTA元会長の山中さんと出会い、「夢日記を庄内西の子どもたちのための居場所にしよう!」という共通の想いを持った「庄内西ドリームキッズ」が誕生しました。

吉永
吉永
皆さんの想いと、出会うタイミングが一致したのですね。
山中さん
山中さん
フラットな関係性で、意見も出しやすいです。何事も「やらされている感」がなくて、自分から役割を引き受けています。
普段、地域の子どもたちと顔を合わせることが多いので、私のことを覚えてくれていています。道で会った時に「山中さーん!」と呼びかけてくれてくれるのが嬉しいです。
小澤さん
小澤さん
私はお弁当配布などで直接お話しできる時に、ママやお子さんに話しかけて何か困っていることはないか、気にかけるようにしています。
山本さん
山本さん
小澤さん、山中さんたちが、夢日記にくる子ども達の見守りをしてくれているので本当に頼りにしています。
吉永
吉永
庄内西ドリームキッズの皆さんがお互いを尊重しあい、お互いに良い影響を与えあっていて、そのことが庄内西小の子どもたちにとっても居心地の良い空間を作っているんだなと感じます。
地域交流スペース「夢日記」の内観です。wifiが完備で、自販機もあるので、子どもたちにとっての憩いの場所になっていました。

高齢者施設を身近に感じるきっかけ作り

吉永
吉永
「夢日記」は、とても広くて明るくて居心地がいいです。地域にある高齢者施設に気軽に遊びに行ける機会はあまりないように思います。
山本さん
山本さん
そうですね。ご入居者もあまり外部の人との接点がないので、高齢者施設だと捉われずに夢日記を使って欲しいですね。ご入居者がふらっと1階に降りてきたら、子どもたちがいて一緒にお茶を飲んだりするような空間になるのが理想です。
今年、庄内西ドリームキッズが実施した花火大会では、ご入居者も遊びに来た子どもたちも、みんなとってもいい笑顔で本当に嬉しかったです。
山中さん
山中さん
花火大会、本当にやってよかったです。子どもたちも「イベントしてくれてありがとう!」と嬉しそうに言っていましたね。
山本さん
山本さん
コロナ禍のせいで、施設に住むおばあちゃんに会いに来れないご家族がおられたのですが、花火大会がきっかけとなり、やっとおばあちゃんに会いに来れた!と喜んでいた姿がすごく印象に残っています。
吉永
吉永
花火大会のおかげで、ご入居者のご家族が背中を押してもらえたなんて、想像しただけで涙が出てきそうです。
井上さん
井上さん
コロナ禍だからと言って活動をストップしたくないと思い、ご入居者への感染症リスクが最小になるよう細心の注意を払いつつ地域交流の場を作り続けました。これからも淳風とよなか職員を巻き込んで地域貢献を続けていきたいです。
小澤さん
小澤さん
子どもたちとお年寄りの方が自然に出会うことができています。お年寄りと一緒に暮らしていなくても、ここでの体験を通して「お年寄りの方たちが今の社会を作っていてくれたんだ。いのちは繋がっていて、大切なものなんだ」ということを感じてくれると嬉しいです。
花火大会の様子です。窓の向こうには「淳風とよなか」を利用する高齢者の方々がおられ、子どもたちの花火を見守っています。

これから子どもの居場所を始める方へ

吉永
吉永
これから子どもの居場所を始める方へ、メッセージをお願いします。
井上さん
井上さん
新しいことを始めるときは、思い切ってやってみないと進まないし、1人では続かないので、同じ想いを持っている人達とスタートを切れたら心強いですね。
山本さん
山本さん
熱意を持った仲間をどれだけ作れるかが大事ですね。新しいことを始めるときは試行錯誤が欠かせません。仲間同士が、ああでもないこうでもないと、気楽に意見を出し合えるフラットな関係性であることが大切です
小澤さん
小澤さん
1人では何も出来ないので、想いが一致する仲間を集めることが大切ですね。細かいところでは意見が食い違うことがあっても、核となる部分で想いが一致していたら大丈夫。言いたいことを言い合える関係性を大事をしていきたいです。
山中さん
山中さん
困ってる人は困ってると言えない。だから気づいてあげたい」という想いで活動しています。
吉永
吉永
仲間との連携プレーの大切さと強さを感じました。お忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

まとめ

特別養護老人ホームは敷居が高そうだと思っていましたが、実際行ってみると皆さん笑顔で出迎えてくださり、大変居心地のいい空間でした。取材時は平日の午前中だったので子どもたちの姿はありませんでしたが、日当たりの良い夢日記で子どもたちがくつろぐ姿が目に浮かぶようでした。

優しくて頼りになる井上さんと山本さん、いつも温かい目でママや子どもたちを見守ってくれている小澤さんと、全体を広い視野で見て絶妙なタイミングでフォローしてくださる山中さんとお話していて、皆さんのチームワークの良さを感じました。

インタビューが終わったあと、初めてのこども食堂を開催され、大盛況だったそうです。

山本さん、井上さん、小澤さん、山中さん、お忙しい中ありがとうございました。

「夢日記」の入り口にて。地域に、こんな想いのあるチームがあることを頼もしく感じました。