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【訪問レポート】きていて

訪問レポート(2022年3月)

「子ども企画部長」と一緒に創り上げていく新しい居場所

いこっとのWEB制作担当兼ライターの寺戸(てらど)です。

今回は、豊中市中央公民館にて子どもたちの居場所「きていて」を運営されている岩田さんにお話しを伺ってきました。

現在はフルタイムで働きながら、居場所を運営されている岩田さん。ご家族をはじめとして、周りのサポートを受けながら運営を続けられています。活動をはじめられたきっかけや、今後の展望について伺ってきました。

ORION COFFEEさんでお子さん達とインタビューを受けていただきました。

子どもたちと一緒に企画する居場所

てらど
てらど
はじめまして、本日はよろしくお願いします。まずは、普段の活動について教えていただいてもよろしいでしょうか。
岩田さん
岩田さん
現在は豊中市中央公民館にて、月1回、9:00~17:00まで学習支援「きていて」を開催しています。宿題を持ってきてもいいし、こちらでもプリントを用意しています。
てらど
てらど
学習支援がメイン、という感じなのでしょうか?
岩田さん
岩田さん
勉強をするだけでは、子どもたちはなかなか来てくれないので、学習支援と遊び場の提供するようにしています。実は、この子(長女さん)がイベント企画担当で、よく話を聞くことがあります。この子(長男さん)は広報担当で、友達に声をかけてくれています(笑)。

午前中に宿題を頑張ったら、文具やお菓子の提供をしようとしていたのですが、「どうしたら盛り上がる?」と聞いたところビンゴ大会や、単純にお菓子を配布するだけではなくって、子たち達同士で「お店屋さんごっこ」をしたり。大人から与えられるのではなく、自分たちで得られる方が楽しいんだと思います。あとは、近くの公園に遊びにいくこともあります。

てらど
てらど
配布されているチラシも、お子さんたちの手書きでなのが印象的です。大人だけが考えて運営しているのではなく、子どもたちと一緒に作り上げているのですね。
子ども達が作ったチラシ。チラシ作りも1つの体験となっています。

ボランティア講座をきっかけに、普段抱えていた想いを実現

てらど
てらど
居場所運営を始めようとされたきっかけは、何かあったのでしょうか?
岩田さん
岩田さん
実は、子どもが産まれた瞬間から、ずっと何かできないかと考えていました。世の中では、心が痛むような子どもたちのニュースが流れています。ただ、私自身も仕事をしていましたし、なかなか活動できずにはいたのですが、この閉塞感に対してアプローチできないかという想いはありました。

そうやってずっと情報を探していたところ、偶然「いこっと」についての記事を見つけて。いこっとの事務局に相談しに行かせてもらい、まずはボランティア講座を受けました。

てらど
てらど
「いこっと」が活動を始められたきっかけになっていたなんて、嬉しいです(泣)
岩田さん
岩田さん
最初は子ども食堂ができたらいいなと思っていたのですが、設備や調理師免許も必要になってきます。また普段は仕事をしているので週末しか動くことができなくって。

ボランティア講座を受けて、いろんな活動をしている人があちこちにいるんだなぁ、「自分一人だけでやらなくてもいいんだ」って思えました。始めてみたらなんとかなると、まず学習支援からスタートさせることにしました。

普段の活動の様子。屋内だけではなく、公園にも出かけます。

子ども食堂を、持続可能な活動へ

てらど
てらど
お仕事をしながらの活動、想いがないとなかなか継続できないと思います。岩田さん自身が活動をされている想いの「原点」って、どこにあるのでしょうか。
岩田さん
岩田さん
私自身が子どもの頃は裕福な家庭ではなく、6人兄弟で市営住宅育ちでした。それでも、高校以上の教育を受けさせてくれ、今、自分自身はやりたいことができていると思っています。ただ子どもの頃は、鉛筆1本買うのも気を遣ってしまう、習い事もしたかったのですが、「〜したい!」が言えませんでした

子どもの頃に楽しい思い出や、チャンスやきっかけを作っていきたいと思っています。

てらど
てらど
今後具体的に行っていきたいことは、ありますでしょうか。
岩田さん
岩田さん
現在は勤めながらの活動ですが、実はポケットマネーを出し合って運営している状態です。そんな中で実はビジネススクールに入学して、事業化しようと考えています。社会起業して、子ども食堂の活動を持続可能なものにしていきたいと考えています。

事業が展開していくことは、子どもに対する支援が広まっていくことになるし、社会貢献になるので。まずは1つモデルとなる事業を作っていきたいと思っています。

てらど
てらど
では最後に、これから居場所を始める方に対してメッセージをいただけますでしょうか。
岩田さん
岩田さん
「とりあえず、難しく考えずに始めてみたら」ということでしょうか。「できない」と言うよりは、できる範囲で始められたらいいと思います。

「いこっと」の事務局に相談してもよいと思います。現在利用している会場についても相談ができ、居場所を始めることができました。

1日のスケジュール。居場所にきている親御さんたちにもサポートいただきながら、活動を継続されているそうです。

まとめ

「きていて」の岩田さんは、働きながら、また子育てをしながらもご自身で居場所づくりの活動を始められました。「いこっと」での相談もうまく活用しながら、またご自身の周りのネットワークからも支援も受けつつ、活動を継続されています。

子ども達に意見を聞きながら、居場所づくりをしているのが印象的でした。また、今後は社会起業してこの活動を持続可能にしていきたい、とのこと。新しい子どもの居場所のあり方がはじまっていくような、可能性を感じました。

岩田さん、お忙しい中インタビューに答えてくださってありがとうございました!

子ども達も一緒にインタビュー。こんな風景も当たり前になっていくといいなと思います。