訪問レポート(2022年9月)
「走る」を通じて作る、親子の居場所
いこっとのWEB制作担当兼ライターの寺戸(てらど)です。
今回は、豊中市立第十四中学校を中心に、「陸上競技」を通して主に特別支援学校に通うお子さんの居場所づくりをしている走学校~Moon shine~の代表Mさんを訪ねました。
なぜ陸上を中心の居場所づくりをしているのか、今後の展望について、子どもたちの練習を一緒に見守りながらお話を伺いました。
※特別支援学校とは:心身に障害のある児童・生徒が通う学校で、幼稚部・小学部・中学部・高等部があります。
陸上を通じた交流を作る
ただ、卒業生が参加できる場所がないね、という話になったんです。平日や卒業後の居場所がないということは、もちろん運動不足にもなるし、地元の繋がりも無くなってしまいます。
子どもたち同士で連絡を取り合うこともないので、「同じチームとしてずっと一緒にいたい」という想いから、走学校を作ることにしました。
卒業後もつながりを、途切れさせない
Mさんも陸上をやってらしたんでしょうか?
また、走ること自体もそうですが、娘は脳性マヒもあるので、脳への刺激もあり発達に良い影響があると思います。
あと「グラウンドまで一人で来ること」も、自立活動の一環になっているんですよね。
大体は、親御さんが迎えに来られるのですが、お子さんを預けてもらうということは親御さんとの信頼関係も必要になってきます。
「走る」を通じて、子どもたちの世界を広げたい。
また、「走学校」を続けることで、お母さんたちの繋がりにもなっているのですが、子どもたちが学校を卒業してしまうと、お母さんたちの繋がりもきれてしまう。大人になっても来られるように、せめて娘が20歳になるまでは続けたいと思っています。
子どもたちは練習を重ねて、大阪府のスポーツフェスタや記録会などに出場しています。将来的には合宿や遠征などにも行きたいです。そうすることで、子どもたちの世界が広がっていくのではないかと思っています。
地道な作業もあるとは思いますが、コツコツ続けていくことも大事かと思います。
まとめ
これまで学習や遊びを通じての居場所は多く取材してきましたが、「陸上」などのスポーツを通じても、親子の居場所を作っていけるのだなと学びにまりました。何より、子どもたちが一所懸命に練習に打ち込む姿には心を打たれました。
練習を支える先生方、見守る保護者の皆様と本当に「ムーンシャイン」の名前の通り、暖かい時間が流れていました。
代表Mさん、貴重な練習時間中にインタビューに答えてくださってありがとうございました!