子どもの居場所

【子ども食堂】蛍池こども食堂

居場所の基本情報

  • 開催場所:豊中市蛍池中町2-3-1 ※ルシオーレ南館3F
  • 開催日時:第3月曜日
  • 参加費:大人300円・子ども200円
  • 参加受付方法:当日(申し込み不要)
  • 対象者:どなたでも

ひとことメッセージ

みんなが大好きなカレーを食べに来てください。工作もやってます!

運営団体

  • 蛍池こども食堂

外部リンク

アクセス

  • 電話番号:06-6398-7133
  • メールアドレス:mmiyahara@hpaco.net
  • 担当者:宮原味佐子

訪問レポート(2020年11月)

今ココにある資源とネットワークで、『続けられる形』の子ども食堂

いこっとのWEB制作担当兼ライターの寺戸(てらど)です。

今回は、蛍池こども食堂を運営されている宮地さんにお話しを伺ってきました。宮地さんは元々は教員をされていたそうです。

はじめて取材に訪れた際、「あれ、ここは子ども食堂なの?」と正直感じました。蛍池こども食堂は「カレーハウス ガラム」というカレー屋さんにて開催されているからです。

お話しを聞いて分かってきたのは、運営者のみなさんが無理をしすぎない役割分担、それぞれの得意分野を活かして居場所を運営されていたことです。地域の方々ができる範囲で、無理せず続けられる子ども食堂の運営方法を教わってきました。

子どもたちが大好きなカレーを提供されています。

カレー屋さんの定休日に開催している子ども食堂

てらど
てらど
まず、子ども食堂を始められた経緯を教えてください。
宮地さん
宮地さん
蛍池こども食堂をはじめたのは4年前。ガラムの榎本さんから、お店が休みの月曜日を利用して、子ども食堂をやってみたいと相談を受けたことがはじめです。

若者支援でつながりのあったぐーてんさんに一度来ていただき、子ども食堂の運営についてお話しを伺いました

てらど
てらど
カレー屋さんで開催している子ども食堂って、珍しいですよね!?
宮地さん
宮地さん
他の子ども食堂とは利用者の様子も異なるかと思います。家族で一緒に月一回、ここで食事しようとか。親同士でも保育所帰りに一緒に、子供同士のグループでも来られますよ。
てらど
てらど
子ども食堂って、一般的に貧困対策として見られがちですが、まったくイメージが違いますね。工作もされているんですね。
宮地さん
宮地さん
そうですね、まぁ工作はおまけです(笑)。やはり食事がメインですね。他の子ども食堂のように拠点を構えて…というわけではないですし。貧困って経済的なものもあるけど、つながりのなさ、という側面もあります。外でご飯食べるだけ、貧困対策とか支えられているという風に思われず、気軽に利用してもらうのがいいのではないかと思っています。

正直、気になる子供はいますが、月一回の開催でその子との関係性を築いていけるかといえば難しいです。

てらど
てらど
でも、こういう形があってもいいというか。
宮地さん
宮地さん
そうですね。皆さんそれぞれの考え方で、いろんな形があってもいいと思います。
紐を引っ張ると鳥の鳴き声がなる工作。また食べてからやるね!と子どもたちも楽しんで取り組んでいました。

月1回を継続できるのはチーム力と「アクセント」付け

てらど
てらど
お店を運営しながら、子ども食堂を開催するってかなり大変そうですが、工夫などはされていますか?
宮地さん
宮地さん
月1回のイベント的に実施しています。はじめ、榎本さんは週1回やりたい、と話されていたのですが身体を壊すのでと、月1回からスタートしました。榎本さんが一人で廻していたのですが、地域の人を巻き込んで実施するようにしています。

大人300円、こども200円の料金をいただいていますが、材料費は足が出たので初年度は地域のカンパで10数万集まりました。その後は助成金を活用しながら続けてきました。

てらど
てらど
長く続けていく上で、チームで取り組んでいくことは大事ですよね。
宮地さん
宮地さん
子ども食堂で気を使うのは衛生管理ですが、元々飲食店であるので、そのあたりはクリアしています。

代わりに僕たちは運営関係を担っています。役割が明確なので、ここまで続いてきたのかなぁと思います。皆さん仕事をしながら月一回いいペースでできている。

てらど
てらど
メニューがカレーというのも、ポイントですかね。子どもってカレー大好きですしね。
宮地さん
宮地さん
メニューを変えないで、トッピングでアクセントをつけつつ、デザートは変えています。カレーだと準備に時間もかからないですし、少ない人数でもなんとか廻すことができます。
子どもでも食べやすい味になっています。トッピングも好みに合わせて。

地域を巻き込んだマスター榎本さんの心意気

てらど
てらど
ガラムのマスターである榎本さんとはどうやって知り合われたんですか?
宮地さん
宮地さん
20年程前、ルシオーレがまだない時代、ガラムは縦一列しか客席がない狭いお店でした。その時に教え子で、車いすの子と一緒に入れるお店を探していて。ただ、一軒目、二軒目と断られてしまいました。
てらど
てらど
今でこそ配慮が進んでいますが、20年前となると、車いすの方が入れるお店も少なかったでしょうね。
宮地さん
宮地さん
その時、たまたま入ったのがガラムでした。カツカレーを頼んだのですが、カツがちょうどスプーンに乗るサイズにカットされて出てきました。
てらど
てらど
とても素敵な出会いですね!地域のため、人のために何かしたいというのは元々マスターが持っていた気持ちだったんですね

ボランティアの方々にもお話しを聞きましたが、「気づいたら引きずり込まれていました、人のつながりとはそういうもんです。」と楽しそうにお話しされていたのが印象的でした。

高校生、大学生の方がボランティアに来てくれています。

まとめ

蛍池こども食堂は、心意気のあるマスター榎本さんの意思に呼応して集まったチームによって、4年間にもわたって運営されてきました。中心メンバーはみなさんがお仕事をされながらも、月1回、無理のない範囲での運営を続けられています。

自分たちに今あるものを活かして、地域やボランティアの力を借りながら開催されている蛍池こども食堂は懐かしいカレーの匂いと、マスターの心の温かさが滲み出た、とても素敵な場所でした。

お忙しい中、取材に対応していただき、ありがとうございました!