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【訪問レポート】アートラボ

訪問レポート(2023年1月)

音楽を通じた空間づくり、「やり切った経験」から得られた成長

いこっとのWEB制作担当兼ライターの寺戸(てらど)です。

今回は、とよなか縁結実を中心に地域の様々な場所で音楽を中心とした活動をしている大阪音楽大学アートラボ同好会部長の野田さん、副部長の椿本さんを尋ねました。インタビュー当日も子どもたちを招いてクリスマスイベントを開催されていました。

大阪音楽大学の学生さんとして忙しい日々を送りながら、なぜ子どもの居場所を作る活動をしているのか、活動の中でどんな経験を得られているのか、聞いてきました。

イベント終了後に、インタビューに答えていただきました。(右から部長の野田さん、副部長の椿本さん)

子どもたちのアイデアから、学ぶ

寺戸
寺戸
今回はイベント終了後でお疲れのところありがとうございます。早速ですが、子どもの居場所に関わる活動を始めたきっかけを教えてもらえますか?
野田さん
野田さん
きっかけは「いこっと」だと思います。

アートラボができてすぐに顧問の長谷川先生に紹介され「いこっと」に登録しました。この場所「とよなか縁結実」を利用できることになりました。

寺戸
寺戸
「とよなか縁結実」以外でも、多くの活動をされていますよね。
野田さん
野田さん
地域の幼稚園や中学校での活動をしていました。いこっとの繋がりで「淳風会(庄内西ドリームキッズ)」さんでは子どもたち向けのイベント、「ななーるカフェ」さんでは高齢者の皆さん向けの演奏会をさせていただきました。

スタッフの皆さんの人柄もあって、安心して参加できました。

寺戸
寺戸
色々な場所で活動できるのは、「音楽」の強みかもしれませんね。
椿本さん
椿本さん
高齢者の方については、反応してくださるかな?と心配もあったのですが、すごく喜んでいただきました。衣装を変えただけですごく盛り上がってくださって。

どこへいっても、音楽は音楽だなと思いました。

野田さん
野田さん
アートラボのメンバーは教職課程をとっていて、元々小さいお子さんが大好きです。ただ、実際に地域の子どもたちと関わる機会は少ないです。

子どもたちと一緒になってぐちゃぐちゃになって遊びながら、伺う場所それぞれで学びがあります。

寺戸
寺戸
こちらから何かを与えるだけでなく、子どもたちから学ぶことがあるんですね。
野田さん
野田さん
最初は音楽を聴いてね!という感じでしたが、子どもたちからこちらが思っている以上のアイデアが出てくることがあります。自分たちの頭硬いなぁと思ったり、まだまだ学べることがあります。子どもたちに楽しませてもらっています。
インタビュー当日は子どもたちと「スノードーム」を作るイベントでした

地域で活動を通して、見えてきたこと

寺戸
寺戸
地域での活動を通して、感じたことはありますか?
野田さん
野田さん
大学の近くの小学生を見かけるようなことはありましたが、豊中市内のことはあまり知りませんでした。

地域ごとに、子どもたちの様子が違うんだなと感じています。

椿本さん
椿本さん
活動の中で、子どもたちがアイデアを広げてくれるので、こちらで多くのことを準備する必要がないなと思うようになりました。

子どもたちの素直な表現が、次の活動のヒントになっています。

野田さん
野田さん
イベントが終わるたびに「あれやってみたら?」と企画が自然と生まれています。
イベントの中身まで作ってしまう必要はないのかもしれない、今は「枠」だけで十分なのかなと考えています。
椿本さん
椿本さん
モジモジタイプの子たちもいます。以前は声をかけてもあまり喋らなかった子が関わりを続けていくことで、今は大はしゃぎで逆にうるさいくらいで笑

こうやって変わっていくんだなと、すごく嬉しかったです。

スノードームづくりのあとは、演奏会でクリスマスソングを。

積み重なった「やってよかった」が成長に繋がる

寺戸
寺戸
学業と地域活動の両立は大変だと思いますが、活動を通して成長した部分もあったのではないでしょうか。
野田さん
野田さん
成長したことが多すぎてよくわからないくらいです笑 これまではやりたい!と思っても行動に移せないタイプでした。アートラボを作った時、長谷川先生が「やろう!」といってくださって。勢いでスタートして今までずっと走り続けてきました。

途中で止まりそうな時もありましたが、周りのみんながやりたい!やろうよ!といってくれるようになって、やりたいを行動に移せる、みんなを巻き込むことができるようになりました。

椿本さん
椿本さん
元々「コミュ障」で、人と喋ることが苦手だったので、副部長という立場になって大変なことがすごく多かったです。とりあえず自分が動かないといけないと思って、すぐ考えて行動できるようになったのが自分でも強くなったなと思います。

「やらないといけない状況」はしんどいですが、それを乗り越えて公演が成功すると「頑張ってよかった」が積み重なっていく、そんな経験ができてよかったなと、アートラボに入って成長が早かったなと思います。

「とよなか縁結実」で定期的にイベント開催されています。

「してあげたい」より、「こんな空間にしたい」が大事

寺戸
寺戸
みなさんは4回生で卒業も控えておられますが、今後の展望はありますか?
野田さん
野田さん
活動は続けていきたいと考えています。繋がったご縁があったり、いろんなところで、「アートラボ」のことを知っていただきたいと思います。
椿本さん
椿本さん
アートラボはとても良い活動だと思っています。芸術に携わることでもありますし、続けていきたいです。

まだまだどうなるかわからないけど、繋がりを大事にしていきたいと思っています。

寺戸
寺戸
最後に、これから居場所を始めようと思っている方にメッセージをいただけますか?
野田さん
野田さん
サイトを見ている方は、こうした活動に興味を持っていると思いますが、とりあえずやってみたらいいのかなと思います。

個人的には子どもたちから、エネルギーをもらいます。イベントが終わって「疲れたけど、元気になった」という経験があります。

子どもたちが楽しいことを考えるけど、自分たちも楽しいし、元気になる、みんなで「楽しい」を共有できるので、やるべき!だと思います。

椿本さん
椿本さん
居場所をするにしても、最初はきっと「子ども達のために」と考えてしまうことがあると思いますが、まずは「してあげたい」よりは、どんな空間をしたいか

私たちの場合は、暖かい空間の中で、音楽で触れ合いたいというイメージがあります。

最初は子どもやったらこうしたら喜ぶと思ってしまうけど、みんながどう過ごしたいか、どんな雰囲気にしたいかを考えると良いのではないでしょうか。

野田さん、椿本さん、さらなるご活躍を期待しています!

まとめ

音楽を中心に居場所づくりをしているアートラボの皆さん。活動の様子を見ていても、ご自身たちも楽しんでいることが印象的でした。また、学業と地域活動の両立は大変さもあると思いますが、自分たちで考え、実行し、反省をしながらも活動を続けていくことで彼女たち自身が大きく成長している実感を持っていることに可能性を感じました。

音楽を中心とした暖かい居場所づくりがさらに発展していくよう「いこっと」としても引き続き応援していきたいと思います。

野田さん、椿本さん、お忙しい中インタビューにお答えくださり、ありがとうございました!

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